おとのひび

音楽は、楽しいだけじゃない。

【実録】絶対音感の聴こえ方


音楽家が持つ能力と言えば、「絶対音感」ですよね。
人が耳にする全ての音の音名が分かる能力と言われていますが、実際にはどのように聴こえているのでしょうか?
また、演奏する上で必要な能力なのでしょうか?
今回は絶対音感の実態についてお話しします!

 

 

 

 

絶対音感にもレベルがある

私は絶対音感を持っています。
しかし、日常生活であらゆる音が音名に聴こえるということはありません。
むしろ意識しなければ音は単なる音であり、音名に自動変換されることはないタイプの音感です。

一方、調音のテストでいつも満点を取っていた、強力な絶対音感を持つ友人曰く、話し声やシャーペンで文字を書く音、機械の電子音など全てが音名に聴こえてしまうため、気分が悪くなることもあるそうです。
ゲームセンターは音地獄だから行けない!」と言っていました。

あくまで推測ですが、絶対音感にもレベルがあるんじゃないでしょうか?
たしかにある音を聴いて音名を絶対的に判別できることに変わりはないですが、意識しなければ分からない人もいれば、意識せずとも分かってしまう人まで様々です。
一般の人が思う絶対音感のイメージとは少し異なり、実態はもっと奥が深そうですね。f:id:a-yutaka724:20170612005900j:plain

絶対音感の音の聴こえ方

ここで一般の方向けに、絶対音感を持つ人の音の聴こえ方をお話しします。
学校の音楽の授業で「ドレミファソラシド」を習いますよね?
何らかの音を聴いた時、この「ドレミ…」の音名が思い浮かぶイメージをしてもらえると分かりやすいです。

例えば鉛筆を落とした時に「カランカラン」と鳴る音が、「ソファソソファソ」みたいに聴こえる感覚です。
一般の方が擬音語で表す音を、ドレミの音名で聴こえるのが絶対音感を持つ人の音の聴こえ方です。

また、絶対音感のイメージとして、よく色を見たときの反応に例えられます。f:id:a-yutaka724:20170612010243j:plain
例えば赤色を見たとき、頭の中に「赤色」の言葉が思い浮かびますよね?
これは視覚でキャッチした情報を、何らかの言葉に自動で変換しているからなのです。

「そんなん、赤は赤だし、理屈抜きにしてもわかるでしょ」とおっしゃる人もいるかもしれません。
その通りなのです。
絶対音感を持つ人にとって、ドはドだし、理屈抜きにしても音は音名で表されるのです。
もしかしたら、絶対音感は言葉の認知のプロセスと似ているのかもしれませんね。全然詳しくないけど笑

演奏と絶対音感

さて、我々演奏者が考えなければならないのが、絶対音感は演奏に必要かどうかということです。

私の答えはノーです。
演奏中に音名が分かったところで、音楽表現・奏法に影響することは無いからです。

「よし、今弾いた音はラの♭だから、お客さんにラの♭が伝わるようにしよう!」なんて、ちょっと意味不明な発想ですよね。
私が思うに、本番の演奏は一発勝負であり、事後的に音名を判別できたところで、その音の役割はすでに終わっているため無意味なのです。
つまり、もう弾き終わった後でその音を変えることはできないので、絶対音感で音を判別するまでもなく演奏は進んでいくということです。
音名に拘るくらいなら、次の音、次のフレーズに命をかけろ!と言いたいですね。笑

ただ、練習中は別です。
演奏していて、楽譜と異なる音が聴こえたときに、瞬時にミスタッチに気づいたり、音の重なりを細かく聴き分けたりと、絶対音感までいかないにしろ、音感を駆使しなければならない場面は必ずあります。
自分の練習のためには、絶対音感は必要ですね。

以上、絶対音感の実態と演奏における必要性についてでした!
絶対音感にもいろいろなレベルがありますが、色を名前に変換するように、音を音名に変換できる能力であることには変わりありません。
練習では音感を駆使することが求められることがありますが、演奏本番では全く役に立たないというのが、私の見解です。
ただ、音感のトレーニングをすれば、カラオケで音程のスコアが上がるかもしれませんよ??
音感の訓練ができるサイトもあるので、興味のある方は、ぜひお試しください!

ではでは、See you Next!